同じ「肩がつらい」「腰がつらい」という訴えでも、身体の状態まで同じとは限りません。
筋肉の張りや硬さ、左右差、動かしたときの反応。
そして、身体のどこに反応が現れているのか。
実際に見て、触れてみなければ分からないことがあります。
だから、つよし.治療院では、症状の名前だけで施術する場所や方法を決めることはしていません。
まず、目の前の身体から。
その日の身体が何を示しているのかを確かめ、そこから施術を考えていきます。
鍼灸には、「経穴(けいけつ)」と呼ばれる、古くから定められてきた場所があります。
経穴は、身体を見るうえで大切な手がかりです。
しかし、私が施術の中で探している「ツボ」は、経穴の名前だけで決められた一点ではありません。
身体に触れていくと、硬さや張り、圧痛、筋肉の緊張など、周囲とは少し違った反応を示す場所が見つかることがあります。
私は、そのときの身体の状態が体表に現れた「反応点」を、臨床上の意味で「ツボ」と捉えています。
理想は、ツボの反応がない身体。
同じ人でも、その日の身体の状態によって、反応する場所は変わります。
教科書に示された経穴を手がかりにしながらも、実際の施術では、目の前の身体に触れ、今どこに反応が現れているのかを確かめます。
同じ症状でも、筋肉の状態や身体の使われ方、ツボの反応は一人ひとり異なります。
だから、症状の名前だけから施術内容を決めるのではなく、
どこに施術するのか。
どの方法を使うのか。
どの程度働きかけるのか。
を、その日の身体を確かめながら考えます。
同じ方でも、前回と今回で身体の状態が違えば、施術の内容も同じとは限りません。
決められた施術を身体に当てはめるのではなく、身体に施術を合わせる。
これが、当院の施術方針の基本です。
当院の施術では、まず身体に触れ、その日の状態を確認します。
筋肉の張りや硬さ、左右差、ツボの反応などを、手から得られる情報をもとに確かめていきます。
鍼灸とあん摩を行う場合も、まず身体に触れて状態を確認し、そのうえで必要に応じて鍼や灸を行い、最後にもう一度あん摩によって身体全体を確認しながら施術をまとめていきます。
触れて、考える。
施術して、もう一度確かめる。
身体から得られる情報をもとに、施術を進めていきます。
一般には「あん摩」「マッサージ」という言葉が同じような意味で使われることがありますが、当院では明確に区別しています。
あん摩は、布の上から経絡に沿って行うもの。
一方、マッサージは肌に直接行い、停滞した体液を心臓へ還流させることを目的として行うものと捉えています。そのため、施術する方向もあん摩とは大きく異なります。
当院で実際に中心となっているのは、ほぼ「あん摩」です。
名称だけではなく、それぞれの考え方と方法を踏まえて施術しています。
当院がいう「オーダーメード施術」は、いくつかの施術方法から好きなものを選び、組み合わせるという意味ではありません。
まず身体に触れ、その日の状態を確かめる。
ツボの反応や筋肉の状態などから施術を考え、必要に応じて鍼や灸、あん摩を用いながら、その反応を確かめていく。
その人の、その日の身体に合わせて施術を考える。
それが、つよし.治療院の「オーダーメード施術」です。
身体について考えるのは、施術を受けている時間だけではありません。
日常の中で、どのように身体を使い、どう休み、どう整えていくのか。そうした毎日の積み重ねも大切です。
私は以前から、
「治療と養生は、車の両輪」
と考えています。
身体に起きていることを見つけ、必要な施術を行うこと。
そして、日々の暮らしの中で、自分の身体とどう付き合っていくかを考えること。
この考え方は、身体の使い方や歩き方、足元の環境を考えることにもつながっています。